百尋の滝・氷結の年度変化
通年1月下旬から2月の上旬にかけてが氷結が最も大きくなる時期となる。
不確かな記憶ながら、1980年代前半までは毎年全面氷結していたような気がする。これ以後は年々暖冬ぎみになり、凍ったり凍らなかったりを繰り返している。
最近の記録では、1996年にほぼ全面氷結(上から下まで氷で繋がった)したのが最後。
・1998年 成人の日に奥多摩の平地でも40cmの積雪を記録したのを初め、大雪が何度かあったたが、全体的には暖冬で氷結にはほとんどならなかった。
・2000年 暖冬が続いていましたが2月半ば過ぎから寒い日が続き、2月の末頃に氷結が最大になった。
・2001年 1月中旬頃寒い日が続き50%程度氷結したが、その後暖かくなり、2月上旬には20%程度にまで減少した。
この年は寒い冬と言われたが、氷結の具合を見るかぎりでは、寒い年でもなかったようだ。
・2002年 年明けの1月8日前後が最大で、周囲に少し氷が着いた程度で終わった。この後は暖冬で、ほとんど氷結には至らなかった。
・2003年 この年以降についても暖冬が続いているせいか氷結は一部に止まっている。またここ数年最も凍結する時期が1月下旬と早まっているようだ。
・2006年 前年師走から1月中旬まで寒い日が続き、10年ぶりに全面氷結一歩手前まで凍った。
その後中旬に1月下旬頃の暖かい日があり大半の氷が落下、その後再び寒くなり、少し氷結が盛り返し2月上旬には50%くらいまで凍結した。
・2007年 前年暮れからずっと暖冬が続き、結局この年は全く凍結しないまま終わった。都心では初雪の遅い記録を更新。
・2008年 1月中旬までは割と暖かかったが下旬から2月中旬にかけ寒い日が続き、例年より遅れて凍結が進んだ。
・2009年 1月中旬が最大氷結(30%くらい)となり、1月中旬以降暖かい日が続き、下旬には氷結はすっかり姿を消した。
・2010年 1月上旬から中旬にかけて寒い日が続き氷結度は30%くらいになったが、翌日から暖かくなり一旦氷解、2月も寒い日があったが長くは続かなかった。
結局1月18日が最大氷結となった。
・2011年 1月中連続して寒い日(晴天)が続き、月末から2月初旬にかけて60%強まで氷結が進んだが、節分を境に暖かくなり融け始めた。
・2012年 年末から寒い日が続き、2月初旬には流れ出しを除きほぼ全面氷結した。今世紀では2006年に次ぐ氷結度。
・2013年 1月もそれなりには寒かったが、立春頃一旦暖かくなりほとんど溶けたが、2月中旬以降寒い日が続き下旬が最大氷結となった。
・2014年 1月中旬頃が最大氷結となったが、氷結度はあまり進まなかった。(この年は2月に2度の大雪あり。)
・2015年 平均寒かったが極端に寒い日が少なく、氷結度は1月中旬頃からずっと10%で推移した。
・2016年 暖冬の年だったが1月下旬に寒い日が続き、氷結度は20%近くまでなったが、2月に入ると氷結はほぼ消えた。
・2017年 2016年とほぼ同様の推移を辿った。
・2018年 1月は寒い日が続き、下旬には70%近くまで氷結したが、この後は暖かくなった。
・2019年 ほぼ冬の間中、暖冬傾向でほとんど氷結しなかった。
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1997年春の大崩落
百尋の滝は、1997年3月末に左側斜面が崩落し、2段になり落ち込んでいた滝のうち、下段部分(落差約10m)が完全に土砂で埋没してしまった。毎年、雨に流され少しずつ土砂は減少しているものの、完全に元の2段で落ちる優美な滝の姿を取り戻すには、相当の年月を要することだろう。
1996/10/10 崩落前 | 1997/04/17 崩落直後 | 2000/04/27 3年経過 | 2007/11/11 10年経過後の秋 |
寒さのブレ?
一昔前なら年間を通して一番寒いのは、二十四節季でいえば大寒から立春頃までが定説となっていたがここ数年は寒さのそこが少し変化が生じているのか?
2006年はその前年の12月が異常に寒く百尋ノ滝も1月中旬前半がピークとなり、10年ぶりに全面凍結寸前まで進んだ。その後は暖かくなり2月に入るとかなり融けてしまった。
2007は暖冬でほとんど凍結しなかったから論外として、2008年は2006年とは逆に2月に入ると寒くなり中旬まで続き、中旬後半には70%くらいまで進んだ。