2001年6月9日 雲取山 (標高2,017m)

[会でのグレード] (しんどい度★) (危険度) (展望期待度★) (花期待度★)

(コース・タイム)
唐松谷登山口 8:05→
8:35 富田新道との分岐 →
[富田新道(野陣尾根)]→
10:30 権衛ノ頭 10:40→
11:20 雲取山(昼食) 11:45→
12:10 雲取山荘→
12:35 大ダワ 12:45→[大雲取谷]→
14:30 林道終点→
14:45唐松谷登山口

 [天候 ; 曇〜山頂付近霧]
 [歩数 ; 約30,200歩]

  コース写真と概要
    
 唐松谷から野陣尾根にかけては、東京都で唯一(島を除く)
の原生林といっても過言でない。この時期、林床のあちこちでギンリョウソウの花を見かけた。ギンリョウソウは奥多摩各山で散見されるが、ここほど登山道の各所で見られるのは珍しい。森が深いということか。
 野陣尾根を詰め、小雲取山が近くなるとカラマツの林に変わる。さすがに緑が増してきたが、下層ではトウゴクミツバツツジが花の盛りを迎え、カラマツの新緑と見事なコントラストを描いていた。
 防火帯に出るとビンズイが高い梢で盛んに囀っている。草原に巣を作り、ヒナを孵すため、「巣があるから近づくな」と警告しているのかもしれない。山は人間だけのものではない。この時期の防火帯歩きは、道以外は踏み込まないよう充分注意しなければならない。
 雲取山頂付近はガスが流れていた。雲取山は素晴らしい展望が得られるが、この時期の登山で展望を期待するのは難しい、が、この時期にしか咲かないキバナノコマノツメや、北面のオサバグサなど、展望を補って余りある収穫も多い。
 
 雲取北面は亜高山性針葉樹の林になっており、木々が世代交代を繰り返す様が見られる貴重な場所だ。
 時を経た倒木には一面に苔が付き、その上にマイヅルソウが花を咲かせていた。こういう風景に出会えるのもここだけの楽しみだ。
 大ダワから大雲取谷を下った。この道は東京都の最西端に位置する。時折谷を見降ろせる場所があるが、唐松谷同様原始の森で、深く幽幻な流れは見る者を引きつける。
(大雲取谷源頭部にて)